アマルガムの毒性について
アマルガムは、唾液や食べ物に含まれる酸によって徐々に腐食し、さらに噛む際の摩擦によって水銀を含む蒸気を発生させることがあります。発生した水銀蒸気の多くは体内に吸収され、毒素として蓄積されてしまいます。
見た目は黒っぽい金属で、現在ではほとんど使用されていませんが、40代以上の方の中には、過去に詰めたアマルガムがそのまま残っている可能性があります。というのも、アマルガムは昭和30年代から平成初期まで、保険治療の材料として一般歯科で広く使われていたためです。
こうした歯科用金属は「有害ミネラル」とも呼ばれ、体内に過剰に蓄積されて排出が追いつかなくなると、肌荒れやアレルギー性皮膚炎、不眠、慢性疲労、うつ症状、胃腸障害、頭痛、肩こり、脱毛など、さまざまな健康被害を引き起こすことがあります。
特にアマルガムに含まれる水銀は毒性が強く、アレルギー症状として、時間が経ってから突然、手や顔に赤い発疹が出たり、指先のかゆみや手のひらに湿疹が現れたりするなど、皮膚への影響が見られることが少なくありません。
そのため、アマルガムは除去し、他の材料で詰め直すことが推奨されます。すべての歯に適応できるわけではありませんが、保険適用の白いプラスチック(コンポジットレジン)での詰め替えも可能で、見た目も自然できれいになります。