診療案内

口腔内蛍光観察装置による口腔がん検診

当院では口腔がん検診をおこなっています。専門医のチェックが受けられる画期的なシステムです。

お口にできる“がん”を「口腔(こうくう)がん」と言います。お口は食べる、話す、味わう、そして見た目と人間の尊厳や楽しみの根源にかかわるとても大切な働きと構造が集中しています。

口腔がんができ進行するとこれらを失い、人生の質を大幅に低下させることにもなりかねません。口腔がんから身を守るためにはどうすればよいのでしょう。先ずは正しい知識を持っていただくことが重要です。

口腔がん増えています

以前は希少がんとされていた「口腔がん」ですが、日本では、およそ7,000人が口腔がんになり、死亡者数も3,000人を超え、右肩上がりで増えています。

そして、その死亡率はいつの間にか 46%以上と高水準となっています。しかしながら依然として、「口腔がん」の認知度は低く、口内炎と思って来院されたら実は口腔がんだった…という方も少なくありません。

アメリカより2.5倍の致死率の日本!

発見が遅れると外科手術による侵襲も大きくなり、食物の摂取や発音、審美的な面でも大きな障害が残ることになり、生活の質(QOL)がかなり低くなってしまいます。また、日本は口腔がんに患者数は年々増えており、先進国の中で唯一、口腔がんの死亡者数が増加しています。日本の「口腔がん」の死亡率は、全28部位中で「46.1%(第10位)」に位置しています。死亡率は、なんとアメリカ(19.1%)の2.5倍以上です。

しかし、他部位のがん同様、口腔がんも早期発見さえできれば、決して怖いものではありません。初期に見つかれば、簡単な治療で治り、後遺症もほとんど残らず、5年生存率が90%を上回るとの報告もなされています(通常、がんになるまでには5年~10年はかかります)。

アメリカでは半年に一度の口腔がん検診が実質義務化され、アメリカの歯科医院では、どこでも口腔がん検診をやっています。

最低でも1年に1回、「口腔がん検診」を受診していただき、早期発見・前がん状態での発見につなげ、少しでも多くの人が健康で笑顔で過ごせる生活が送れますよう、当院では「口腔がん検診」をおすすめしています。

口腔内蛍光観察装置「オーラルック」

当院では、できるだけ正確にがん検診を行えるよう口腔内蛍光観察装置ORALOOKを導入しております。お口に光を当てて観察するだけで、痛みや違和感なく検診が可能です。

口腔内蛍光観察装置独自の青色スペクトラムは、口腔内軟組織の自然な蛍光発光に反応します。健康な組織には特定な蛍光発光パターンがありますが、病気や傷などがあるとこのパターンは見た目で判断できるほどに変化します。口腔内蛍光観察装を使用することで、肉眼による目視では見逃しがちな異変が発見可能となります。

異常を発見した場合、大学病院の口腔外科専門医に、口腔健診ナビシステムを通じて撮影した写真を送信し診断のサポートを依頼します。
※ナビシステムは、異常の疑いがあるような場合に遠隔で専門医のサポートが受けられる画期的なシステムです。

 

 

 

口腔がん検診の費用

当院をかかりつけ歯科医院にしていただいている方の場合、定期検診時に疑わしい所見ががざいましたら、口腔内蛍光観察装置を使用しての検査(無料)を行います。

また、はじめて受診された方で虫歯や歯周病チェックのためにレントゲンを確認させていただいたり、推奨している歯周病検査・歯のお掃除等に応じていただける方も無料とさせていただきます。

完全に「口腔がん検査」だけを希望される方は自費診療とさせていただきます。金額は一律¥4、000円(税別)でチェックさせていただきます。