睡眠時無呼吸症・いびきに対する処置(スリープスプリント)※令和6年1月更新
寝ている間に何度も呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症(SAS)の主な症状は「いびき」です。何度も目が覚める、起床時の頭痛、
倦怠感、昼間の眠気などの症状があり、30代後半から始まることが多いとされていますが、本人は気が付かないことがほとんどです。
合併症として高血圧・脳卒中・心筋梗塞があるほか、がんのリスクが上昇したり、健常者と比較して明らかに寿命が短いことなどが報告されています。肥満のない方でも、女性でも顎の骨格、喉の奥の形状等によって起こります。
中等症から重症の場合の治療法として、睡眠時にCPAP(シーパップ)という機械を装着しますが使用にあたっては条件があります。
まず睡眠時無呼吸症外来のあるクリニックに受診し、簡易検査装置を借り、自宅で一晩就寝時に装着します。装置を返却後分析、中等症以上の結果が出た場合、確定診断のため今度は入院して再検査します。再度中等度以上の結果が出た場合に限りCPAPが保険適応となります。
その後は、月一回の受診が必須で3割負担で毎月5千円ほどの負担がかかります。
さらに欠点として、CPAPは根本治療ではなく対症療法であり終わりがないこと(生涯つけなければならない)、どうしても慣れることが出来ず結果的に使用できない人がおられる点です。
※右写真 当院長 入院検査時 画像の無断転載・無断使用、引用を固く厳禁いたします。
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もう一つの治療法はスリープスプリントというマウスピースをつけて就寝する方法です。
これもCPAP同様、根本治療ではありませんが、睡眠時無呼吸外来のクリニックのからの紹介状さえあれば入院検査なしに保険適応となります。スリープスプリント治療は、慣れやすい、持ち運びに優れている、場所を選ばない等利点が多く、中等症、軽症者だけでなく重症者でもシーパップとの併用を推奨されているほど優れています。
スリープスプリントの費用(保険適応)について
深刻な睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断があるにもかかわらず、高額な自費のスリープスプリントを作っておられたり、また、構造上、気道確保されていないほとんど無意味なスリープスプリントを使用されておられる方がたびたび来院されます。スリープスプリントは製作の全工程を技工士のみが行うのではなく、スリープスプリントに精通した歯科医師が、患者様のお口の中で、かみ合わせをチェックしながら製作しなければいけません。当院では、院長が院内にて患者さんの気道の状態を確認しながらすべての製作をし再検査により効果を確認後に仕上げまで致します。
まず、内科・呼吸器内科・耳鼻咽喉科・睡眠センター・無呼吸外来などを受診して下さい。睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断された場合は紹介状を書いてもらって下さい。紹介状を持参された場合スリープスプリントはすべて保険適応(3割負担の患者様で装着時¥8,000円程度)となります。紹介状がない場合は自費となります。
スリープスプリントは睡眠時の気道を確保します
スリープスプリントの利点
- 小型で旅行や出張への持ち運びが楽(飛行機搭乗の際、CPAPのような事前申請の必要なし)
- 場所を選ばない
- 費用負担が少ない
- 手術に比べ負担が少ない
- CPAPより継続しやすい
- 無音で周りに迷惑をかけない
患者様の声
- 朝の目覚めが良くなった
- 体調が良くなった
- 昼寝をしなくてもよくなった
- 夜中にトイレに行かなくなった
- 居眠りをしなくなった
- 仕事に集中できるようになった
- 肩こりがなくなった
- 旅行に出かけてもみんなと一緒の部屋で寝られるようになった
- 奥さんと一緒の部屋で寝られるようになった
- 新幹線、飛行機の機内で安心して眠れるようになった etc