耳より情報

マウスピース矯正をうけるときの注意点について

マウスピース矯正はデメリットを十分理解して受けましょう

1 治せるものが限られる
歯の抜歯を伴う矯正治療には対応できません。また、歯のねじれを直すこともほとんどうまくいきません。矯正歯科の専門の医学論文ではインビザラインをはじめマウスピース矯正の性能はワイヤー矯正の半分以下という結論になっているものが多いです。

2 担当歯科医師がワイヤー矯正を行う技術が無いことが多い
インビザラインを行う医院はワイヤー矯正を行うことができない場合が少なくありません。
抜歯して歯を動かす場合や、歯の捻じれを直す場合は、その部分だけでもワイヤー矯正を併用しないと綺麗に直りません。

3 歯と歯の間をたくさん削られてしまうことがある
ワイヤー矯正ができない歯科医師の場合は、抜歯するとインビザラインで対応ができなくなるので奥歯と奥歯の間も沢山削ってスペースを作ろうとすることがあります

 

4 奥歯が当たらなくなりやすい
インビザラインの代表的な副作用です。もともと噛んでいた奥歯が当たりにくくなることがあります。日中に歯をみしめる癖のある方や、歯ぎしりをする方の場合は影響が出やすいです。
この状態が生じるとインビザライン単独でのリカバリーが難しくなることが多いです。
矯正専門医院でインビザライン治療を受ける最大のメリットはこの点にあります。

5 マウスピース矯正のシステム上の問題点について
マウスピース矯正が危うい理由の1つは「歯科医師の経験が浅くても簡単にマウスピース矯正が始められてしまう」ということです。患者さんの口腔内を診たこともないマウスピースメーカーがゴールまでシミュレーションしてくれ、歯科医師はただメーカーから送られてくるマウスピースを患者さんに渡していくだけのシステムです。
一人ひとり異なる個性のある生体相手の治療にも関わらず、コンピューターのシミュレーションにお任せでは最後までうまくいくとは限らないのは当然のことです。
インビザラインの性能で対処できない状況のときに、ワイヤー矯正でリカバリーができる技術があるかどうかが重要です。

6 長時間使わないといけない
インビザラインでは1日22時間以上の装着が推奨されています。食事のたびに外さないといけないので、人前でいちいちマウスピースを付けはずしできないという理由でインビザラインを敬遠される方もおられます。

7 ワイヤー矯正より時間がかかることが多い
一般的に、ワイヤー矯正のほうが時間が短く終了する傾向があります
インビザラインは歯科医師が調整できないので、何か修正しようとするといちいちスキャンを行い、アライナーが製造されて海外から送られてくるのを待たないといけません。

おわりに
インビザラインは正しく使えばメリットの大きい治療法ですが、本来、抜歯の矯正で行うべき矯正をインビザラインで無理に行って失敗した症例、インビザラインで奥歯と奥歯が当たらなくなったまま終了とされてしまった症例などが少なくありません。
マウスピース矯正(インビザライン)には様々な危うさがあります。治療に責任を持ち、スタンダードエッジワイズ法(ワイヤー矯正)を行える技量を持った矯正専門医院で、より良い結果を得てください。