耳より情報

抜歯するほうがいい場合について

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取りはずししなくてよい本物の歯のような噛み心地といわれるインプラントでさえ異和感があるものです。天然の歯よりプラークがつきやすい点も、使ってみて初めてわかる天然歯との違いです。なんでもおいしく食べ続けるためには天然歯が一番で 歯は抜かないほうが良いというのは鉄則です。

しかしながら、中には早めに抜歯するほうがいい場合もあります。

歯周病になっている歯の歯槽骨だけでなく、隣の健康な歯の歯槽骨までなくなり始めている場合です。1本だけ歯周病が悪化している場合、このようなことが起こりやすいことがわかっています。中でも顎に対して歯槽骨が垂直方向に深く欠損しているタイプは、隣の歯を巻き込むリスクが高いことがわかっておりX線写真で骨の状況を見ながら、隣の歯がダメになる前に抜歯をしたほうがいいといえます。

951.pngまた、歯周病は進行すると歯の土台の歯槽骨が破壊されて、少しずつなくなっていきます。このため、上に乗っている歯が不安定になり、少しずつ揺れるようになっていきます。この揺れのために、噛むことができなくなり、揺れる歯を避け、特定の歯や顎の一部に過度な力がかかるようになり、痛みや、噛み合わせのずれが生じてきます。無理をして歯を残すのではなく、抜歯したほうがメリットがあることもあります。単純に『歯を抜かない、削らない』ということに固執しすぎるとさらなる問題が生じることもあるため、状況に応じて最良の治療方法を選択することが重要といえます。